その遺憾を👁如何せん
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「……ソウ」 「ソウ?」 百目鬼様が首を傾げる。 「『めくら様』に捧げられた、私の以前の……友人です。捧げられた村人が殺されずに売られたというのなら、ソウもどこかで生きているかも」 街へ……と、嘉助さんは言っていた。 行き先が分かれば、もしかすると足取りを追うことができるかもしれない。 「私は村の人たちにとってもう死んだ人間。どのみち村に戻れないのなら、会いに行きたい。百目鬼様であれば、そのお力で私を彼女の元へ連れていくこともできるのではないですか」 「何がな心誤りやしたると見ゆ」 「え?」 「妾が能を如何に会釈したるか知らねど、せめて汝がため便良きことならず」 「そんな、百目鬼様にもできないのですか?」 私の言葉に百目鬼様は顔をしかめた。 「……汝、甚だ豪胆よな。妾が然る挑むことにすかされ、汝を故人のがり率て行くと思いきや」 「あ。……いえ、挑発だなんて、そんなつもりは」 「そも、妾に汝を助くる故ぞなき」 「それは……その通りです」 私は視線を落とす。 百目鬼様は私が食い下がらなかったのを不思議に思ったようで、微かに鼻を鳴らしてから「しかし」と付け加える。 「妾のここに留まる故もまたなし。彼奴ばらは妾の現なるを下心より望みたにしもあらず、自らの業への由ぞ望む。村がため妾の……『めくら様』の伝へのみ欲するぞかし」 「……」 「余所人のそれを苛むこと能わず。ここは……妾がよすがにぞあるまじき」 百目鬼様の背後に浮かんでいた数多の目が閉じ、すっと虚空に消えていく。 「はた、ありやうは同じとも言ふべし。汝の助けとはならまじけれど、連るほどはしてくれむ」 「いいのですか」 「よからむやとな?汝に縋る手を選ぶところはなからむ。またこの者どもが帰らねば、やがてある人ここへ見え来、ここで起こりしことを知らまし。出てめば、疾くすべし」 彼らの亡骸が転がっていて私の行方が知れないという状況になれば、『めくら様』の実在が知られていない以上、彼らに手を掛けたと真っ先に疑われるのは私だ。 そう考えると、私は百目鬼様に助けられたと同時に追い詰められたともいえる。 いや……もともと状況は最悪だった。 百目鬼様が齎したのは転機だけだと、そう考えるべきだろう。この息が詰まるような薄汚い思惑の社会から逃げ出す転機。 「ありがとうございます」 「畏まりは不要なり。疾く出でむ」 ちなみに、コメント欄になんちゃって現代語訳を載せていますが、本文をGoogleで再翻訳すると八割くらいの精度でいい感じに訳してくれますので「コメントと本文行き来すんのめんどくせえよ」って方はお試しあれ *Alka*さんの素敵なLoRAをお借りいたしました! *Alka*さん→ https://pixai.art/@alka-kotoriine
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