誕生日
紅茶を飲んで寛ぐケイト。次の一杯をティーカップに注ぎ終え、ティーポットを置くと、オレットが静かにこちらへ歩いて来た。テーブルの手前で立ち止まり、深々と頭を下げる。 オレット 「ケイト様、お誕生日おめでとうございます」 ケイト 「ありがとう。オレット」 いつも儚げな表情の彼女が、一瞬嬉しそうに顔を綻ばせる。そうかと思えばすぐに、両手を重ねて胸の前に当て、眉毛を八の字にしてもじもじし始めた。 オレット 「あの・・・今、お時間よろしいでしょうか?」 ケイト 「どうしたの?いいよ」 オレット 「ありがとうございます・・・!」 オレットは小走りでキッチンへ向かって冷蔵庫を開き、中から1ホールのケーキが乗った皿を取り出してこちらに運んで来た。 オレット 「わたくし、ケイト様にこちらをお渡ししたくて・・・」 表面と側面に、苺が贅沢に使われたショートケーキだ。側面の苺やスポンジの質感がわかるように、ホイップクリームの塗り方も凝っている。 ケイト 「こんなに豪華なものを用意してくれたの?」 オレット 「わたくしが、お作り致しました。ご迷惑でしたでしょうか・・・?」 ケイト 「そんな訳ないでしょ。ありがとう」 オレット 「良かった・・・」 ケーキが優しくテーブルに置かれる。オレットは安堵したようで肩の力が抜けていた。 オレット 「では、お取り皿とフォークをご用意致しますね」 ケイト 「うん。二人分頼める?それから、あんたのティーカップもね」 オレット 「え・・・?」 くるりとキッチンの方に体を向けたオレットが、こちらを振り返った。目をぱっちりと開けて、驚いたような表情をしている。 ケイト 「一緒に食べよう」 オレット 「今夜まででしたら、冷やしてお取り置きをする事も出来ますが・・・?」 ケイト 「一人で全部食べたら勿体ないよ。それに、あたしは好きなんだ。あんたとのんびり過ごす時間がさ」 オレット 「ケイト様・・・」 ーーー 8月2日はケイトの誕生日です。 良いなあこの二人・・・。虐める奴らさえ居なければ、お嬢はこのチームで幸せに過ごせたと思います。 ◎ケイト・イクシアの前回の作品 https://pixai.art/artwork/2038476687751713359?utm_source=copy_web
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