【アイゼクス】オリジナルキャラクター
みこまろ
第五幕 : 単純 × 優しさ 記憶と優しさ 唯一残された、 小さな記憶の欠片。 それでも、 そこに残る温もりだけは、 今も静かに残り続けていた。 少女は怯えながら、 ほんの少しだけ顔を上げる そして、 目の前にいる「彼」を見つめた。 鹿は、 少女に関わる、 心の中の大切な宝物を、 少女の前にそっと見せる。 鹿は静かに言った 「私が、ちゃんと大切に預かっておく」 少女は何も言わなかった。 ただ、 静かにその宝物を見つめていた 忘れずに、 心に刻んでおけるもの。 それはもう、 たった一つしか残っていなかった。 星と月の、 小さな欠片。 少女はそれを、 ゆっくりと手のひらに握りしめる。 そして、 古びた小さな箱の中へ、 大切にしまった。 そっと蓋を閉じる いつか―― もう一度、 この箱を開けたいと思う日が来るまで。 その時まで、 この小さな記憶は、 静かにここで待ち続ける