【.εpb ♯86】今夜は夢で
「仲間になって… もらえるんですか?」 「ええ、私でよろしければ。 …ただし、一つだけお願いを聞いていただけますか?」 それは、遠い昔のことだったか… ほんの少しだけ、前の話だったか… 「もし、 【私の助力があってのみ、魔王を討伐できた】 そのように、勇者様がご判断されたのなら… 私と◻️◻️ 、、、していただけますか?」 「……え……??」 「旅の終わりに、 "私の力など必要無かった" "あっても、それは効率化の問題でしかなかった" そう勇者様が判断なされたなら、 この契約は貴方様のご意思で破棄していただいて結構です。」 「……… 」 予想外の提案に思考が追いつかず、 自分でも訳のわからない返答をしてしまう。 「あの…ボク、 まだ成人してないんですけど…」 「勇者様の年齢でも問題ない国がありますので、 そちらに移住いたしましょう。」 「・・・・・・」 「…………………………🩷」 揶揄われている、のだと思った。 しかし彼女の目を見て、本気なのだと思えた。 今までの人生で想像だにしたことのなかった提案に、しばし呆気にとられた。 彼女は静かに佇んでボクの返答を待っている。 急かす風でもなく、 ただ真っ直ぐに、ボクの目を見つめて微笑んでいる。 ・・・ …簡単に決められるようなことではなかった。 しかし、"彼女"は今、この場での返答を求めているように思えた。 "次など無い…" 彼女の柔らかくも強い意志が、 瞳を通じて、そう言っているように思えたのだ。 …心の中で、 卑しくも自分の目的と彼女の提案を秤にかけた。 そして、もし、自分の悲願が達成できたと想定した場合… そこに至るまでの彼女の献身を考えると、 その提案は、決して過当なものではないと思い至った。 難解な問題だった。 今まで生きてきた中で、 これほど頭を使ったことはなかった。 …しかし、不思議と悩みはしなかった。 彼女の意思に負けないように、 彼女の気持ちに真摯に応えられるように、 意を決して、その言葉を口にした。 「…わかりました。その条件で結構です。 ボクの仲間になってください!」

