Abyssia : 05
猫空 (Neko_zora)
かたすみ × のこりが 少女は、 静かな片隅に身を寄せるように、 ひっそりと座っていた 誰にも見つからなくても、 それでいい。 (心の中で) 名前がなくても 名前があっても それだけで、 何かが変わるわけではない。 大切なのは、 そこに残っている想いだから。 決して変わることのない、 小さな記憶の片隅。 手放したくないもの。 ぎゅっと握りしめていたい、 小さな宝物。 それが物であっても、 記憶であっても、 大切にしたい何かであっても。 たとえ、 その子が世界のどこか、 遠い遠い片隅にいたとしても。 どうか かつて交わした約束が、 いつまでも消えませんように。 その願いは、 古びた木箱の中で、 静かに眠っている。 まるで、 胸の奥にしまわれた記憶のように。 言葉にはできない。 それでも―― 少女はまだ、 創り続けられるのだろうか。 守り続けられるのだろうか 夢も 現実も 幻の夢も 本当と偽りの境界も そして、 誰にも見えない心の傷さえも。 すべてを抱えながら いつかまた、 小さな物語として、 そっと残すために