恋人の終わり、新しい始まり。
秋宮


旅行の最終日、今までもらった幸せを精一杯返すため、そしてもっと二人で幸せになるために、俺は結婚指輪を差し出した。 最初は呆然としていた彼女だが、理解が追いつくと大慌てし始めた。 どうやら自分からこんなことを言い出されるとは思っていなかったようだ。申し込まれるとしてももっと先だと思っていたらしい。 俺としてはそんなに待ってなどいられるはずもない。卒業後はすぐに結婚しようと約束した。 しばらく彼女は迷っていたようだが、結局最後は幸せそうな表情で首肯してくれた。 今まで十分幸せだったが、これからもっと幸せになれるのだと確かな感覚を噛み締めた。