Sélis x Varia
猫空 (Neko_zora)
Elarune 第二幕 : 別れ × 痛み × 苦い涙 魂に残った痛み 大切な「誰か」との別れは、 いつまでも心の奥に残り続けていた。 それはまるで、 苦い梅干しのような記憶。 時間が過ぎても、 決して消えることのない想い。 少女の頬を、 涙が静かに伝っていく 止めようとしても、 止まらない。 (ぽた……) 小さな雫が、 床へと落ちる。 その時―― そっと、 小さな存在が少女のそばへ寄り添った。 何も言わず、 優しく少女の頭を撫でる。 「……大丈夫」 その声は、 とても小さかった。 そして彼は、 少女の痛みを癒すための魔法を、 静かに唱え始める。 「イカル.. ティララ... スムム....」 意味のないように聞こえる、 小さな呪文。 けれど、 その声には確かな優しさがあった。 彼の瞳にも、 ほんの少しだけ涙が滲んでいる。 少女は何も言わなかった ただ、 そっとその温もりへ身を預ける。 そして―― 静かに彼の胸の中へ身を横たえ、 そのまま眠りについた 涙の跡を残したまま それでも今だけは、 独りではなかった。 夜は静かに、 二人を包み込んでいた。