Soliá x Fauris x Lúri
猫空 (Neko_zora)
第一幕 : 独り × 忘却 ――水底に残る、最後の頁 水の中 静かに、 すべてが揺らいでいる。 忘れてしまったもの 失ってしまったもの そこには、 もう誰にも読まれることのない 古い日記の頁だけが残されていた。 一枚 また一枚 水の中をゆっくりと漂いながら、 文字も、 思い出も、 少しずつ薄れていく。 少女は、 そのすべてを一人で抱えていた。 何も言わずに。 ただ、 静かに いつからだろう 少女は、 少しずつ話さなくなっていった。 言葉にすることも、 誰かに伝えることもできない 声にならない想いだけが、 胸の奥に残っている。 (心の中) 「もし……」 「私がいなくなっても、 それでいいのかな……」 少女は、 何も言えなかった。 ただ水の中で、 遠ざかっていく記憶を見つめていた。 言葉にできない。 助けを求めることもできない。 それでも―― 消えかけた日記の最後の頁には、 まだ小さな文字が残っていた。 ――「ここにいた」 誰にも届かないほど、 小さな記憶 それでも、 確かにそこに残っていた。