「あら?こんな夜中に学校へ何の用?」
「うわッ⁉」 教室に入ると電気を付けずに暗いままの教室に女の子が一人。とんでもない美人。そう、なぜだか暗いはずなのに、とんでもない美人だってことがわかる。赤いまなざしが俺を見ている。 「び、びっくりしたっ‼俺は机に宿題置きっぱなしだったんで取りにっ。 それよりあんた誰だ⁉その制服、ここのじゃないよな⁉」 「ここの制服よ?そっか、また制服変わったのね?ん~、そうすると今度で6回目?」 「し、知らないよそんなの。何でそんな古い制服?ただでさえ今の制服も、もう40年このまんまだって。クラスの女子がブーブー文句言ってたぞ⁉」 「40年?…そうか、もうそんなに経ったのね。お姉さん久しぶりに近くまで来たから立ち寄ったんだけれど。」 「?お姉さん、て。あんたも俺と同じくらいだろ?…良く分からないけど、あんたもこの学校の関係者って事か?」 「そうね。たぶんアナタが考えてるのとは違うと思うけど、お姉さんこの学校の関係者ね。」 「…ならもっと昼間に来いよ!こんなとこに女の子一人って。真夜中に、物騒だろ!?」 「物騒?…あら、お姉さんの事を心配してくれるの?それに女の子、って」 「そ、そりゃあ、…美人だし、何かあったら大変だろ!?女の子が!」 「あら?あらあらあら?私心配されてしまったわ♥️」 「わ、悪いかよ」 「いいえ?!いいえいいえ、とっても嬉しいわ♥️🎵」 「…忘れ物取ったら帰るけど、その、良ければ俺が送っていくけど。危ないし。」 「✨♥️✨小さくても騎士道精神を持っているのね♥️お姉さん感心しちゃった✨🎵」 「小さいって何だよ!?そりゃ俺背は低めだけどッ」 「ごめんなさいね。からかってる訳じゃないのよ?そうね。今私とっても気分がいいの。宿題って言ってなかったかしら?良ければ私が手伝ってあげてもいいわよ?」 「えっ!?」 「こう見えて私の脳ミソちょっとしたものよ?何て言ったって眷属に賢者がいるくらい。ヒトの学問くらい、ちょちよっと」 「え?賢者?眷属?え?」 この後、なぜか成り行きでそのまま宿題を教えてもらった。ちょっと変な子だったけど、言うだけあってとんでもなく頭が良かった。真っ暗な教室、月明りの射す窓際でちょっと変わった女の子に勉強を教えてもらった思い出はずっと忘れないだろう。…印象的な、なぜか夜目にも赤く輝いて見える不思議な瞳の持ち主。会話する時に時々覗くちょっと長めの八重歯。…本当は途中で何となく彼女の正体がわかったような気がしたが、それには全力で目をつぶった。
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