クラリッサvsエメラ
「あ……、離れちゃった!」 一瞬の隙をついて間合いを取ったクラリッサに対し、エメラはすぐさま体勢を立て直した。おっとりとした普段の雰囲気は消え去り、その瞳には鋭い集中力が宿っている。 「近寄らせないよ……っ!」 エメラが槍をかざすと、連続して放たれる無数の火球——『ファイアーボール』。爆風と熱波が猛烈な勢いでクラリッサへと押し寄せる。 (くっ……! 魔法の連射……! 威力も速度も馬鹿になりません……!) クラリッサは双剣で火球を弾き、あるいは間一髪で回避しながら、果敢に前へと突き進む。火の粉が装甲をかすめ、頬を熱風が叩くが、足は止めない。 (私には魔法のような遠距離攻撃はありません……。ならば、何としても懐へ飛び込むのみ……!) 爆煙の向こう側、必死に間合いを詰めようと迫るクラリッサの疾走感に、エメラは息を呑みながらも、途切れることなく手数を繰り出す。 「速い……! でも、絶対にここからは通さないんだから!」 遠距離から牽制しつつ押し切ろうとするエメラと、猛攻を掻い潜り一気に近接戦へ持ち込もうとするクラリッサ。一瞬の油断も許されない緊張感が、二人の間に漂っていた。
คอมเมนต์2