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勝利のために
ikadatoyo


ノエルの街では、奇妙な人間蒸発(失踪)事件が多発していた。いずれも理知的な人たちで、日頃より“どこか喧騒や争いの無い静かで自由な世界”に行きたいと愚痴をこぼしていた・・・ そのような中、白銀聖騎士団の隊員が、道端で憔悴しきった中年の男を発見した。男はうなされるように「あけてくれ―――」と叫び続けるのであった・・・ 同じころ、失踪したとされる神秘作家トモーノ=ブリュワー・リットンから、或る“原稿”が送られてきた・・・ そこには驚くべき内容が記されていた。 トモーノ達失踪者は、“或る方法”で喧騒や争いの無い“理想郷”に到達し、彼らの思想に共鳴する仲間を集めるため、驚くべき輸送機関(異次元列車)を造り上げた。そして彼らは“列車”に乗って迎えに来ているのだと。またその中には、騎士団が発見した例の男も混じっていたのだが、男は、理想郷に辿り着く前に妻や娘の事を思い出し、「あけてくれ…!」と叫び“列車”から無理矢理降りた事が記されていた。 騎士団がこの衝撃の文書の解析を進めるうち、遂にノエルは、“理想郷”への到達方法を発見するに至った・・・ そこで、大昔の鉱山の上に建てられた神殿の地下を果てしなく下って行くと、その最深部には、神秘的で巨きな扉が実在していたのである・・・ ノエルが渾身の力を込めてそれを開くと、彼女の眼前には・・・!!