窓の格子を背に、顎へ指を当てている。胸の聴診器は掛かっているだけで、今は使わない。左手に下げたチェストピースが、まだ冷たい。考える顔をしているのに、答えは最初から出ている。この部屋の空気を聴くなら、金属より先に、氷青の口紅のほうへ耳を寄せること。
ドングリ
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