『黄金回廊の無言の合図』
ドングリ
深夜、王侯貴族だけが招かれる蒼碧のVIPカジノ。 上流階級の客を装ったヨル・フォージャーは、シャンパングラスを手にゲームテーブルへ近づいていた。穏やかな表情の奥では、紅い瞳が標的の仕草や周囲の警備を冷静に読み取っている。 その向かいには、ロイヤルバニーのホステスに扮したアルトリア・ペンドラゴン〔ルーラー〕の姿があった。銀のトレイを掲げながら、彼女もまた同じ標的を監視している。しかし、この時点では二人とも、互いの目的を知らない。 黒き茨と白き王冠が、偶然同じ賭場で巡り合った瞬間。 華やかなシャンデリアの下で、二つの使命が静かに交差し始める。